介護施設を代表とする福祉施設全般で必要とされている生活相談員は、同じ職場でずっと働き続けていても自分の力不足を感じてしまいやすい傾向がある。
相談に来た人からの質問に適切に答えられず、うまく話をすり替えてサービスを紹介することになる場合も多いようだ。本当は、相談に来た人に対して最適なサービスを自信を持って紹介したいという気持ちを持っている人は、自分の力不足に苛まれやすいのである。
生活相談員としてより専門性を高めていくのは、この問題を解決する上で重要だろう。専門化を達成するためには、まずは分野を特定しなければならない。高齢者介護、児童福祉、障害者福祉などの広い分野があるが、その中で自分に適性があるか、興味のあるものをまず選ぶと良いだろう。
もし、その中でも高齢者のリハビリ、知的障害者の福祉といった形で特定の分野に興味があるのなら、その専門家となるのを目指すと良いだろう。範囲を狭くすればするほど知識を増やしやすくなるからである。ただ勉強するだけでなく、選んだ特定の分野を専門としている施設をいくつか選んで勤務経験を積んでみるのも効果的である。
利用者が、どのような悩みを抱えているかをより広く理解できるようになるだけでなく、各施設におけるサービスの違いも把握できるようになって、専門性が飛躍的に向上するだろう。自分が選んだ分野について卓越した知識を持つと、自信を持って働けるようになりやすい。生活相談員として活躍するための基本として覚えておくと良いだろう。